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久しぶりに日本語が話せるうれしさで、紳士といろいろな話をした。

彼は新聞を読みながら、この国のニュースを話してくれたりもした。

紳士はもう25年も海外暮らしをしているという。
私も英語が話せたら、海外で暮らしてみたいと言った。

「僕もこっちへ来たときはまったく英語が話せなくて、本当に困ったよ。もともと英語が苦手だったんだけどね。あのころを思い出すと笑ってしまうよ。何をそんなに難しく考えていたんだろうってね」

意外だった。

彼は聡明な印象だったから、きっと英語もペラペラで海外へ出たんだろうと思ってたからだ。

「ぜんぜん。それこそ、テーブルのスペルすら怪しかったよ。とにかく苦手だったんだ。でも、やっぱり言葉が話せないといい仕事は貰えないし、友達もできない。だから、必死に勉強したんだ。それでも、なかなか成果はでなくてね、苦労したよ。
ところが、ある日『とっても簡単なコト』を無視していたのに気づいたんだ。それが分かってから、グングン英語が解るようになったんだよ」

私は思わず身を乗り出して、その秘訣を教えて下さい! と言った。

だって、私もまったく同じだったからだ。

(C)ZENYOJI 2008